|  | …… | 
|  | 待ちなさい! | 
|  | ……何? | 
|  | "裏"……まさか……まだ生きてたとはね! | 
|  | …… | 
|  | 他に仲間はいないようね。一体何しに来たの! | 
|  | 仲間……同じ姿をしたモノなら、2つ死んだ。3つは、わからない | 
|  | 何をわけの分からない……とにかく、あなたを生かしてはおけないわ! | 
|  | ……何をするの? | 
|  | ……何故?そんなに憎い? | 
|  | 当たり前よ!……あんたたちが何をしたか……知らないとは言わせないわよ! | 
|  | わからない……何をしたの? | 
|  | き、貴様!よくもそんなことを! | 
|  | あまり、近づかないで。わたしは『あなたには勝てない』…… | 
|  | な、何を……… | 
|  | 呼んでる声がするの。わたしはそこへ行く……それだけ | 
|  | 
|  | あっ!ま、待ちなさい!! | 
|  | ……くそっ! | 
|  | やはり、ここで張ってて正解だったようだな | 
|  | …誰? | 
|  | …… | 
|  | あなたは……殺意?それとも、狂気? | 
|  | うるせぇんだよ。理解あるような口ききやがって…… 時間が惜しい。てめぇはとっとと死ね | 
|  | 死……他のモノも、そうなった……わたしは、生きてはいけないの? | 
|  | てめぇらがしかけてきた争いだ。害は排除するもんだろ。 | 
|  | ……わたしが? | 
|  | 12年前の争い……忘れたとは言わせねぇ | 
|  | …… | 
|  | 今さらシラを切るってのか。さっさと仕掛けてこいよ……消してやる | 
|  | ……つまり、『敵』で、いいのね…… | 
|  | ぐはっ! | 
|  | ……敵…… | 
|  | くそ……貴様なんぞ……貴様なんぞに…… | 
|  | ……死…… | 
|  | っ!!ぐ、ぐああああああ!!!! | 
|  | ……死んで、しまう事。 それが……あなたの望みなんでしょう? それが……あなたの想いなんでしょう? | 
|  | ……き……さま…… | 
|  | 
|  | どうして否定するの?……あなたの想いじゃないの? | 
|  | わからない……どうして?死ぬことがそんなに嫌なの?…… | 
|  | ……!あれは……仲間? ……違う……あれは……敵? | 
|  | ……誰!?さっきから!居るのはわかってるんだよ! | 
|  | …… | 
|  | ……え? | 
|  | 貴方……何? | 
|  | お姉さんこそ……だ、誰? | 
|  | 知らない……覚えてないの | 
|  | そ、そうなの?あの、でも、ひょっとしてボクの仲間? | 
|  | ……いえ、違うわ | 
|  | でも……でも、ほ、ほら。耳とか尻尾とか… | 
|  | …それ以上言わないで。貴方…何か危険だわ | 
|  | 危険? | 
|  | 自分でもわからないの。でも、こうしなきゃいけない気がする…… | 
|  | え?ちょ、ちょっと待って! | 
|  | う……っく…… | 
|  | …やはり、貴方は危険……あなた、『軸』から外れたモノね…… | 
|  | ……え?じ、軸? | 
|  | 感覚でしかわからないけど……そう、想うわ。 | 
|  | 何……言って…… | 
|  | 危険…だから、『死んで』 | 
|  | え?……な、ちょ、ちょっと! | 
|  | 憎い…何故かわからないけど……あなたを、殺したい程憎んでるの…… | 
|  | な、何だよ!来ないでよ! | 
|  | …… | 
|  | 待て! | 
|  | え? | 
|  | …何? | 
|  | 何をしている! | 
|  | …… | 
|  | た、助け……て…… | 
|  | "裏"同士の……争いか? | 
|  | 違う、違うよ!ボク……は…… | 
|  | 邪魔するの?何故?危険なものを……憎むモノを排除することがいけないの? | 
|  | 何を言ってる…… | 
|  | この『存在』は危険……だから、殺すの…… | 
|  | な…… | 
|  | わからないの?……でも、こうしないといけないと感じる。だから…… | 
|  | や、やめ…… | 
|  | 
|  | …… | 
|  | ……き、貴様……何を…… | 
|  | 『危険だと想うモノ』を排除しただけよ。それが何? | 
|  | ……何故だ!何故……そんなに簡単に…… | 
|  | その目……あなたも、わたしを憎んでいるの? | 
|  | 当たり前だ!……裏なら、容赦しない…… | 
|  | …… | 
|  | くそ…… | 
|  | ……何故、わたしを憎むの?どうして殺そうとするの? | 
|  | お前らは……いつだってそうだ。そうやって……平然と殺す……だから許せない…… | 
|  | 死ぬことが嫌なの?……どうして? | 
|  | 黙れ!!何の罪もない人が……死んでいったんだぞ!貴様らのせいで!貴様らが殺したせいで!! | 
|  | でも……あなたは死んでいない……それでいいんじゃないの? | 
|  | 何がいいって言うんだ!俺だけが生き延びたことが…… | 
|  | 誰だってそうじゃないの?自分が一番大事じゃないの? | 
|  | ふざけるな!俺はあの時……12年前、誰も救えなかった…… 父さんや母さんを……救いたかったんだ!!それのどこが…… | 
|  | あなたが『そう思ってるだけ』でしょう?誰かを助けたい、と自分の心を納得させたいだけ…… | 
|  | な…… | 
|  | 誰かを救いたい…誰かを助けたい……他を想ってるように見えるけれど…… それは単に『そう想う自分』を満足させたいだけよ…… | 
|  | うるさい……うるさい!!キサマに…キサマに何が分かる! | 
|  | わからないわ。『だから』言うのよ。 | 
|  | く……くそっ! | 
|  | ……もう、いいでしょう? | 
|  | 待て!!…… | 
|  | 
|  | …… そんなこと……そんなことあるか!! | 
|  | おい…… | 
|  | …… | 
|  | まだ居たのか…やれやれ、"裏"も狩れってのも命令だしな。しょうがねぇ | 
|  | …… | 
|  | にしても、何故ここまで来た? まさか『狭間』からこっちの世界へ来たわけじゃないだろう? | 
|  | わからない……誰かが…呼んでるの…… | 
|  | ……なるほどな。『狭間』からご指名ってわけか。それとも『管理する者』からか? | 
|  | 知ってるの?……何かを | 
|  | 少なくとも、他のヤツよりはね。だからお前をここから行かせるわけにはいかねぇな | 
|  | ……敵…… | 
|  | 当たりだ。じゃあ死ね! | 
|  | ぐああ! | 
|  | わからない……どうしてそう、貴方達はわたしを殺そうとするの? | 
|  | 他のヤツらと一緒にすんじゃねえよ。俺は『楽しいから』してるだけだ | 
|  | ……心が、ないの? | 
|  | お前らに言われたくはねぇな。 まぁ、その様子じゃ何も知らないんだろ? いっそそのまま死ねば楽なんだがな | 
|  | ……教えて | 
|  | 簡単な事だ。12年前、この世界とお前らの世界で争いがあった。 根源はお前らが仕掛けた…… そのせいだよ。お前らが憎まれてるのは | 
|  | ……そう、じゃあ | 
|  | 
|  | …… ……まぁ、騙すにはこんなもんでいいか ふふっ、これからが楽しみだぜ、あいつ…… | 
|  | ……有り得ないわ。どうして貴方が来るの? | 
|  | 誰?…… | 
|  | ここを見護る者よ。答えなさい。どうしてここにいるの? | 
|  | わからない……覚えてない…… | 
|  | ……なるほど、干渉の影響か…… | 
|  | この先…あるんでしょう?…… | 
|  | …… | 
|  | そんな気がするの……この先……此の先に……答えが…… | 
|  | やめなさい。貴方にとっても不幸になるわ。 | 
|  | 止めるの……どうしても? | 
|  | ええ。貴方達をこれ以上不幸にはできない。 わたしは『こちら側』の守護者だもの | 
|  | ……でも、これはわたしの……意志。想い……止めないで…… | 
|  | …… | 
|  | ……どうしてなの? | 
|  | 自分を……確かめるため…… | 
|  | 貴方……本当はわかってるんじゃないの?> 貴方の望む答えじゃないかもしれないのよ | 
|  | それでも……わたしは見る…… それが、答えだから…… | 
|  | ……あっ | 
|  | ……貴方…答え? | 
|  | ……そう…… あなたも、この子に影響されたんだね…… | 
|  | …… | 
|  | ……自分を、知りたいの? ……昔のことを…… | 
|  | ……わたしのことが……わかるのね | 
|  | ……うん……でも、教えられないよ…… | 
|  | どうしても?……わたしはどうしても知りたいのに…… | 
|  | だって……だって、あなたが可愛そうだもん | 
|  | ……待って、貴方も……危険 | 
|  | ……え? | 
|  | この感覚……あのモノと同じ……! | 
|  | な、何?……!!や、やめて!来ないで!! | 
|  | ……はぁ……はぁ……はぁ…… | 
|  | ごめんなさい…… でも、こうしないといけない気がして…… | 
|  | ……う……うん……わかってるよ ……でも……やっぱり…怖かった…… | 
|  | …… | 
|  | ……自分が……知りたいんだった……よね…… | 
|  | ええ…… | 
|  | ……君はね…… もう一つの世界から、来た……んだよ…… ……他の……君の仲間は ほとんど……死んじゃった…… | 
|  | ……死んだ? | 
|  | むかし……12年前に…… イレイシュが……あなたたちを消そう……と、したんだ ……だから、あなたたち…は…… 必死で、抵抗した…… | 
|  | …… | 
|  | そ、それが……12年前にあった……争い…… ……ごめんね……ごめん……ね…… | 
|  | 何故、謝るの? | 
|  | わたしの……せい、だもん…… イレイシュは……わたしをここに置いて……この子を動かした…… なんで、そんなことしたのか分からないけど… だけど……それで君の仲間は…… | 
|  | …… 皆……いなくなった? ……死んだ? | 
|  | ……ご、めん…… | 
|  | ……そう…… | 
|  | !!ど、どこ……行くの? | 
|  | ここのモノがわたしを憎む理由…… それは、間違いなんでしょう? | 
|  | ……う、うん…… | 
|  | それなのにわたしと同じモノが死んだ…… | 
|  | !!ま、待って! それは……それは駄目だよ!! | 
|  | ここのモノのせいで還れない…… ここのモノのせいでわたしの『世界』が消える……ならば…… 邪魔なモノ……危険なモノは排除する……貴方なら、わかるでしょう? | 
|  | 違う!駄目だよ!……い、行かないでよ!! | 
|  | …… | 
|  | やめて!!戻ってきて!!サヴェリス!! |